今回は、私が加入している 「先進医療特約(月額222円で加入中)」を例に、「保険で備えるべきか/運用に回すべきか」を一緒に考えてみます。
「先進医療」という言葉。聞いたことはあっても「本当に自分に関係あるの?」と思っていた私。調べてみると
全額自己負担の治療になるので高額な費用を払う必要があります。
そう思っていましたが、先進医療は、高額療養費制度の対象外です。
高額療養費制度は、「公的医療保険の適用範囲内の治療費」が対象になります。でも先進医療は、まだ国が保険適用として正式に認めていない「技術料」部分があるんです。この「技術料」は全額自己負担。
「先進医療」は“保険診療+保険外診療”を組み合わせて行われます。これを「評価療養」と呼びます。
| 費用の種類 | 内容 | 高額療養費制度の対象? |
|---|---|---|
| 保険診療部分 | 通常の治療・入院・検査など | ✅ 対象になる |
| 先進医療技術料部分 | 陽子線治療など、保険外の高度医療技術の費用 | ❌ 対象外(全額自己負担) |
たとえば、がん治療で「陽子線治療(先進医療)」を受けた場合:
入院・投薬・検査の基本部分は保険が使えても、先進医療そのものの技術料(=医師の施術費用など)は対象外なんですね。
「使うかどうかわからないのに保険払うの?」という疑問。厚生労働省がまとめたデータが示しているのは
つまり、普段健康な人にとって「すぐに使う」可能性は高くないが、「完全にゼロ」というわけでもない。ふとしたタイミングで“もしも”の場面が来る。だから備えは「選択肢」として検討する価値あると私は考えます。
わたしが調べた中で、先進医療特約は100~200円台が相場のようです。ただし、年齢・保障範囲・保険期間(終身型 vs 更新型)によって変動があります。更新型は保険料が上昇するリスクがありますので、加入前に終身型か更新型か確認をしましょう。給付金額(保障額)の上限として「通算1,000万円または2,000万円まで」という商品が一般的です。
わたしは医療保険に以下の先進医療特約付与しています。
支払い額が月222円(年間2,664円)というのは、家計にとって「無理ない範囲」です。もし先進医療に該当して数百万円かかるという事態になったら、この特約があれば「安心のお守り」になります。
「運用に回せばどうなる?」とシミュレーションすると、年利5%で10年間積立したとしても約3万3千円程度(毎年2,664円積立)。これは高額医療費に備えるという観点では心もとない金額です。
つまり、この金額で「リスクの備え」を確保できるなら、保険で備えるのは十分意味があると考えます。
ただし、ゆくゆく貯蓄が増え、子供を支える目途が立った、年を重ねて特約を不要に思うようになった、という時には解約をするかもしれません。
ただし保険だけに頼るのではなく、普段の生活習慣・健康管理・定期検診も大切にし、リスクをそもそも下げることが、最強の備えです。
余裕資金があれば、月々少額でも積立や資産運用をしておくと、将来の“選択肢”が増えます。
結論として、わたしのように「30代・子育て中(教育資金準備中)・月額222円で保険特約を持っている」という状況では、この保険特約は“選択して正解”に近いと思います。運用だけでは、いざという時の大きな出費に対応しきれない可能性が高いからです。
もちろん、我が家の資産状況やライフプランを考慮しての判断です。ご自身の家庭状況や価値観を大事にしてくださいね。
保険で安心をひとつ確保しつつ、運用(資産形成)も少しずつ並行して進めると、家計も心も安定していきます。
“備えあれば憂いなし”、自分・家族のためにもこのバランス感、大切にしたいものです。
]]>ここでは、実際の入院費を数字で見ながら、貯蓄と保険どちらが合理的かを会社員目線で考えていきます。
厚生労働省の「医療給付実態調査(令和4年度)」によると、日本の平均的な入院費用は次の通りです(自己負担3割ベース)。
| 病気の種類 | 平均入院日数 | 自己負担の目安 |
|---|---|---|
| 一般的な病気 | 約16日 | 約20〜30万円 |
| 心疾患・脳疾患 | 約20〜30日 | 約25〜45万円 |
| がん | 約12〜20日 | 約15〜25万円 |
ここに差額ベッド代(個室1日5,000〜15,000円)や交通費、日用品費が加わります。
全体で1回の入院に30〜50万円程度が現実的な水準です。
多くの30〜40代の共働き世帯の場合、高額療養費制度により1か月の自己負担上限は約8〜9万円。
つまり、入院費が50万円かかっても、あとから40万円前後が払い戻される仕組みです。
一時的に必要なのは「立て替え資金+雑費」で、多くのケースでは10〜15万円程度の現金があれば足ります。
病気やケガで長く仕事を休むことになった場合、会社員には公的な補償制度が2種類あります。それが「傷病手当金(業務外)」と「労災保険(業務内・通勤中)」です。
両方とも“いざというときの収入の穴を埋める”仕組みですが、適用される場面が違います。
対象となる条件
もらえる金額の目安
1日あたり「標準報酬月額 ÷ 30 × 2/3」が支給されます。月収の約3分の2が日割りでもらえる制度です。
給付期間
4日目から1年6か月
※失業中に病気やケガで求職活動できないときに支給される「雇用保険の傷病手当」というものもあります。ただし、これは勤務中の病気ではなく、求職中に体調を崩して働けなくなった場合の制度です。
対象となる条件
もらえるお金の種類
給付期間
4日目から治癒まで(無期限)
これらの制度をまとめると以下のようになります。
| 制度 | 対象 | 医療費補填 | 休業補填の上限期間 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 健康保険(傷病手当金) | 業務外の病気・ケガ | 自己負担3割 | 最長1年6か月 | 私生活での病気・ケガをカバー |
| 労災保険(療養・休業補償) | 業務中・通勤中 | 全額無料 | 上限なし(治療が続く限り) | 補償が手厚く長期療養も安心 |
| 雇用保険(傷病手当) | 失業中の病気・ケガ | — | 最長3年 | 失業給付が一時停止される代わりに支給 |
計算式:12,500円 × 2/3 × 8日 = 約66,600円
※治療費は自己負担3割(高額療養費制度で上限あり)
計算式:12,500円 × 0.8 × 8日 = 約80,000円
※治療費は全額無料(労災病院または指定医療機関での治療に限る)
| 区分 | 給付金額(16日入院・土日考慮) | 治療費負担 | 給付開始 | 補足 |
|---|---|---|---|---|
| 傷病手当金(業務外) | 約6.6万円 | 自己負担3割(高額療養費で上限) | 4日目~ | 給与支給があれば調整あり |
| 労災保険(業務内) | 約8万円 | 全額無料(労災負担) | 4日目~ | 通勤中の事故も対象 |
仮に年1回16日入院したとして、給付金は
手術なし:5,000円 × 16日 + 一時金50,000円 = 13万円。
手術あり:5,000円 × 16日 + 一時金50,000円 + 手術給付50,000円 = 18万円
これに対し、支払う保険料は年間 5,379円 × 12=64,548円。
手術のない入院であれば2年に1回入院するなら、手術ありの入院であれば3年に1回入院するならトントン、それ以上入院しなければ“払い損”という構図です。
こうみると、そこまで頻繁に入院するかな…?というのがわたしの正直な気持ちです。

出産も給付の対象になったので、保険金を受け取りました。入院一時金+入院給付+女性疾患給付+手術給付(帝王切開)=総額25万円の給付になりました。出産もこれまでと思っているので辞め時かなあ。
月5,379円を80歳まで積立・運用すると仮定して比較してみましょう。
(30歳から50年間、年利5%・複利運用)
つまり、同じお金を積み立てて運用すれば、一生分の入院費(仮に10回分=500万円)をまかなってもお釣りがくるレベルです。
16日ほどの入院なら、傷病手当金や労災保険で6〜8万円前後の収入補填が見込めます。
加えて、高額療養費制度を組み合わせれば、家計へのダメージはかなり抑えられます。
とはいえ、最初の数日間(待期期間)や差額ベッド代・交通費などは手出しになるので、最低でも10〜15万円程度の現金はいつでも使えるようにしておくと安心です。
それ以上の額や3日以内の入院・手術、補填に備えたいのであれば保険の加入を検討すると良いかもしれませんね。
| 観点 | 保険で備える | 貯蓄・運用で備える |
|---|---|---|
| メリット | 突発的な入院でもすぐ給付金が出る。心理的安心感がある。 | 貯めたお金は使途自由。長期で見れば資産が増える。 |
| デメリット | 使わなければ損。支払いが長期にわたり資産形成を圧迫。 | 突発的な出費に即対応できない場合がある。 |
| 向いている人 | 貯金が苦手/片方が入院すると家計が厳しい人 | 貯金・積立が習慣化できている人/資産運用をしている人 |
もし「数十万円の貯金がある」「家計のキャッシュフローに余裕がある」なら、入院保険を小さくして、その分を積立・投資に回す方が合理的です。
逆に、「貯金が少ない」「どちらかが倒れると家計が止まる」なら、今のような入院特約を“安心の定期預金”と割り切って持っておくのもアリ。
人生100年時代、保険で安心を“買う”か、貯蓄で安心を“作る”か。
どちらを選んでもいいけれど、数字で見比べて納得したうえで選ぶことが、一番の安心につながります。
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