子どもが小さいうちは、そんな不安が頭をよぎることもありますよね。
でも、すべてを保険でカバーしようとすると保険料も高くなってしまいます。一方で、運用を組み合わせることで「必要な時期に必要な分だけ」備えることも可能です。
今回は、子どもが2人いる母親がどれくらいの死亡保障を考えるべきか、子どもの成長段階に合わせて整理してみます。
死亡保険は「いざというとき、残された家族が困らないようにするお金」です。
目的別に分けると、主に次の3つで構成されます。
| 目的 | 内容 | おおよその目安 |
|---|---|---|
| 葬儀費用 | 葬儀・お墓・お布施など | 約100〜200万円 |
| 生活費 | 配偶者と子どもが生活を続けるための費用 | 月10〜20万円 × 必要年数 |
| 教育費 | 子どもの進学・学費など | 1人あたり約1,000万円(大学まで) |
つまり、「葬儀費+生活費+教育費」から遺族年金や貯蓄を差し引いた金額が、自分にとって“ちょうどいい保障額”になります。
たとえば
子ども2人(大学まで)+毎月15万円の生活費を10年間カバー+葬儀費150万円
→ 約3,000万円が一つの目安です。
ただし、遺族年金や運用資産がある場合はここから減額してOKです。

すべてを保険でカバーするのもひとつの案ですが、資産運用も併用して考えると柔軟性のある資産を増やすことができるので合理的です。
まずは国のベース保障から。
たとえば子がいる会社員の妻が亡くなった場合、自身(夫)の前年の収入が850万円未満(所得が655万5000円未満)であれば子が18歳に到達するまで夫は妻の遺族基礎年金・遺族厚生年金を受け取ることができます。夫と子どもが受け取れる年金は以下のとおり。
合計すると、年間150〜250万円ほどの保障になります。
会社員でない場合、遺族基礎年金分のみの支給になります。
子が居ない夫婦の場合、夫は55歳以上でなければ妻の遺族厚生年金を受給することができません。遺族基礎年金も子が居ないため受給できません。
妻は子が居なくても夫の遺族厚生年金を受給することができます。しかし30歳未満で子がいない場合は5年間で終了します。遺族基礎年金は夫同様、子が居ないため受給できません。
子がいる場合に確保したいのは子供の教育資金。子供の年齢期において大学までを見据えた必要保証額を整理してみます。
| 子どもの年齢期 | 状況 | 必要保障額の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 保育園・幼稚園期 | 教育費がこれからかかる。生活費の比重大。 | 約2,000〜2,500万円 | 大学資金も含めて最大の保障額。 |
| 小学生期 | 教育費が増え、NISA資産も増加。 | 約1,500〜2,000万円 | 保険を少し減らし始めるタイミング。 |
| 中高生期 | 教育費ピーク。NISAで600〜900万円程度貯まる頃。 | 約1,000万円 | 保険より運用を中心にカバー。 |
| 大学生期 | NISA資産を取り崩して教育費に。 | 約500〜1,000万円 | 保険金は少額でOK。生活費補填中心。 |
たとえば、年間50万円を利回り3%で積み立てた場合の目安は以下の通りです。
| 積立年数 | 積立総額 | 想定運用益 | 合計資産 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 500万円 | 約85万円 | 約585万円 |
| 15年 | 750万円 | 約200万円 | 約950万円 |
| 18年 | 900万円 | 約290万円 | 約1,190万円 |
この運用では大学入学前後の時期に約1,000万円の資産形成が可能です。
例えば上記のように自身の老後資金を準備しているのであれば、死後に運用成果を「教育資金の一部」として使ってもらうことで、保険金を無理に多く設定しなくても安心なラインを確保できます。
子どもが成長するにつれて、
…という変化が起こります。
そのため、最初に大きく保険をかけ、年齢とともに減額していく「逓減型」や「定期更新型」の保険も良いでしょう。
夫の収入も想定して保険金額を考えることも大切です。
子どもが小さいうちは父親がすぐに仕事を減らすことが難しかったり、逆に仕事をセーブして今まで通り働けなかったりすることが予想されます。「生活費+子育てサポート費」をまかなう備えがあると安心です。
無理に大きな保険に入らず、「生活をつなぐ」目的に絞るのが◎。
保険料を抑えて、浮いた分を積み立て投資に回すのもおすすめ。
| 目的 | 保険で備える | 運用で備える | 合計目安 |
|---|---|---|---|
| 教育資金 | 500〜1,000万円 | 約1,000万円 | 約1,500〜2,000万円 |
| 生活費 | 500〜1,000万円 | (一部NISA取り崩し) | 約1,000万円前後 |
| 合計 | 1,000〜2,000万円 | 運用で育てる | 家計に無理のない備え方 |
保険で守り、運用で育てる。
どちらも「家族の安心」をつくる手段です。焦らず、自分たちの家計とライフステージに合った“ちょうどいい備え”を見つけていきましょう。
]]>「もし自分に何かあったら、家族はどうなるんだろう?」
そう考えたとき、まず気になるのが遺族年金。でも「若いと支給されない」「子どもがいないとダメ」など条件がいくつかあり、わかりづらいですよね。
また、最近はフルタイムワーママも多いのに、だいたいの説明が“夫が死亡したケース”で書かれていて、じゃあ働く妻(わたし)が亡くなった場合はいくら支給されるんですか!と言いたくなります。
今回は妻が亡くなるケースも踏まえて遺族年金について基礎知識をまとめてみました。
家族の中で働いていた人が亡くなったとき、残された家族の生活を支えるために支給される公的な年金制度です。大きく分けると次の2つがあります。
つまり、国民年金と厚生年金に加入している会社員は、一定条件を満たせば遺族基礎年金+遺族厚生年金を受給できる可能性があります。
主に子のいる配偶者 or 子ども本人
国民年金の加入期間によらず一律で、子どもの人数に応じた金額が加算されます。
つまり「子どもがいること」が条件です。子どもがいない場合は、遺族基礎年金は支給されません。
厚生年金に加入していた人が亡くなった場合(会社員や公務員など)
亡くなった方の報酬比例部分※の年金 × 4分の3
※1:平成15年4月以降:平均標準報酬額×5.481÷1,000×加入月数※2
※2:報酬比例部分の計算において、厚生年金の被保険者期間が300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算します。

※1:報酬比率部分はねんきん定期便の
3.これまでの加入実績に応じた年金額 (2)老齢厚生年金
に該当します。
※2:22歳から厚生年金に加入している人はおおむね47歳前後までは300月計算でOKです。
通常なら
35万円 × 5.481/1000 × 120 × ¾ = 約172,000円/年(=月約14,000円)
ですが、「みなし300月」で計算すると
35万円 × 5.481/1000 × 300 × ¾ = 約431,000円/年(=月約36,000円)
➡ 若くして亡くなった場合でも、遺族厚生年金は月約3.6万円ほど もらえる。
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| 妻が受け取る場合 | 子がいなくても夫が厚生年金加入中に亡くなれば、妻は受給対象。年齢制限なし(ただし30歳未満で子なしは5年で打ち切り)。 |
| 夫が受け取る場合 | 子がいない場合は原則受給できません。子がいる場合のみ支給対象になります。 |
つまり、「妻が夫を亡くした場合」は比較的手厚く、「夫が妻を亡くした場合」は、子がいないと支給されないという違いがあります。
👨夫30代後半
👩妻30代前半(わたし)
👦息子4歳
👶娘0歳
→ 妻(わたし)と子どもが支給対象。
合計:月12~13万円前後が支給される可能性あり。
→ 夫が受け取れるのは、子どもがいる間のみ。
合計:月12~13万円前後が支給される可能性あり。
子どもが独立すると支給は終了します。子どもが小さいうちは支えになりますが、長期的には備えが必要。
| 比較項目 | 妻が亡くなった場合(夫が受給) | 夫が亡くなった場合(妻が受給) |
|---|---|---|
| 遺族基礎年金 | 子がいる場合のみ受給可 | 子がいる場合のみ受給可 |
| 遺族厚生年金 | 子がいないと原則不可 | 子がいなくても可(条件あり) |
| 支給期間 | 子が18歳になるまで | 子が18歳になるまで+妻の終身 or 再婚まで |
我が家のようにまだ子どもが小さい場合、遺族年金だけで月12万円前後の支給が見込めても、家賃・教育費・生活費を考えると足りないケースもあります。
特に子どもの進学や親の働き方の変化も見据えて、死亡保険で想定される不足分を補えるようにしておくと安心です。
遺族年金は、国が用意してくれている「最低限の生活を守る制度」です。それを踏まえて、教育費や住宅費など、家族それぞれのライフスタイルに合わせた備えが必要です。
家族を守るのは「愛情」と「知識の積み重ね」。今のうちから少しずつ整えていきましょう。
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