「実家仕舞い」という選択~親が住み切る20-30年と解体までのコスト~

地方の限界集落に生まれ都市部在住の2児の母。農学部卒、林業業界経験あり。子どもと親、どちらの“未来”も見つめる世代として、“がんばる”と“幸せ”のちょうどいい間を探す雑記ブログです。

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実家のこと

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遠方にある実家(築100年超。一説では300年を超すという超のつく古民家)について、将来どのように扱うべきかを整理しています。

どんなに古い家でも、私にとっては大事な空間。

現時点で、60代の親と80代の祖母がまだ住んでいることもあり、家族にはまだ共有していません。

これはあくまで、自分の中での構想と検討メモです。

親・祖母は当面はこの家に住み続ける前提ですが、その先の対応を先送りせず、論点だけは整理しておきたいと思っています。


1.検討の出発点|実家を「どう引き継ぐか」

実家の将来について考える際、まずは一般的な選択肢を一通り洗い出しました。

  • 自分の居住地として引き継ぐ
  • 民宿・カフェなどへの転用
  • 親の居住終了後も建物を維持
  • 親の居住終了後に解体

当初は「継ぐ」「活用する」可能性も検討対象でした。


2.現地確認によって見えた制約条件

先日の帰省時に、建物の状態をあらためて確認しました。

確認できた主な点は以下です。

  • 床の沈みやきしみ
  • 雨漏りの形跡
  • 増改築を重ねた非一体的な構造
  • 水回り・設備の老朽化
台所の水道。故障も増えて修繕しながら使っている様子。

現時点では居住可能ですが、長期的に住み続けるには継続的な修繕が不可避と判断しました。

活用や転用を前提とする場合、相応の初期投資と維持コストが必要になる点、また立地的に集客が困難である点が現実的なハードルとして浮かび上がりました。


3.考え方の整理|「継ぐ/壊す」ではなく「住み切る」

検討を進める中で、選択肢を次のように整理しました。

  • 親が居住している期間は維持する
  • ただし、次世代に建物を引き継ぐ前提は置かない
  • 親の居住終了後は、解体という選択肢を現実的に考える

つまり、

「親が住み切る → その後は解体も含めて判断する」

という時間軸を設定する考え方です。

親の年齢(60代前半)と平均寿命・健康寿命を踏まえると、今後20〜30年は居住が続く可能性があります。

その期間を前提に、過不足のない維持を行う構想としました。


5.20〜30年居住を前提とした修繕・維持費の整理(具体化)

ここからは、「なんとなく維持費がかかりそう」ではなく、どこに・なぜ・いくらかかりそうかを明確にします。

前提として、

  • フルリノベーションはしない
  • 性能向上(断熱・耐震強化)は見送る
  • 親が安全に住み続けられる最低限に絞る

という考え方です。


5-1.想定している主な修繕箇所

① 床の張り替え(部分的)

想定内容

  • 経年で沈み・きしみが出ている部屋のみ
  • 構造補強までは行わず、下地調整+張り替え

費用根拠

  • フローリング張り替え:1㎡あたり1.5〜2万円
  • 10〜15㎡程度 × 数部屋想定

👉 想定費用:30〜50万円

※全室対応ではなく、「危険・不快な箇所のみ」。


② キッチンの修繕(交換ではなく延命)

想定内容

  • システムキッチン総入れ替えはしない
  • 水栓・換気扇・コンロ周りの更新
  • 配管まわりの軽補修

費用根拠

  • 水栓交換:5〜10万円
  • 換気扇交換:5〜10万円
  • コンロ交換:5〜10万円
  • 配管・下台補修:5〜10万円

👉 想定費用:20〜30万円

※「使える状態を保つ」ための修繕。


③ お風呂場・脱衣所のリフォーム(重点)

ここは老々介護を見据えて最優先と考えています。※私たち子世代は遠方に住んでおり日常的に介護できません。

想定内容

  • 在来浴室 → ユニットバスへの更新
  • 脱衣所の床・壁補修
  • 段差解消、手すり設置
  • 冬場のヒートショック対策(簡易)

費用根拠(地方相場)

  • ユニットバス(普及グレード):80〜100万円
  • 解体・配管工事:20〜30万円
  • 脱衣所内装(床・壁):10〜20万円
  • 手すり・段差対応:5〜10万円

👉 想定費用:120〜150万円

※最も費用をかけるポイント。


5-2.初期修繕費の合計イメージ

修繕箇所想定費用
床の張り替え(部分)30〜50万円
キッチン修繕20〜30万円
風呂・脱衣所リフォーム120〜150万円
合計170〜230万円

👉 初期修繕費:約200万円前後を想定。

※20〜30年住み切る前提での「一度きりの大きな出費」。


6.年間維持費の整理(変更なし・再掲)

初期修繕後に、毎年かかりそうな費用。

  • 固定資産税:年1.5万円
  • 光熱費(最低限):年6万円
  • 小修繕・管理費:年7.5万円

👉 年間合計:約15万円

※給湯器交換などは「小修繕費」に平均化。


7.解体費用の想定と根拠

地方・木造戸建て(築古・増改築あり)を前提。

想定内訳

  • 建物解体:200〜250万円
    (坪単価4〜5万円 × 50坪想定)
  • 残置物撤去・整地:50万円

👉 解体費用:約300万円

これを将来一括で払わないため、

  • 年10万円 ×30年
  • 年15万円 ×20年

という準備可能性の検討をしています。


8.時系列で見た費用構想(30年スパン)

区分内容想定費用累計
初期床・キッチン・浴室修繕約200万円200万円
毎年(20~30年)固定資産税年1.5万円30~45万円
毎年(20~30年)光熱費(最低限)年6万円120~180万円
毎年(20~30年)修繕・管理年7.5万円150~225万円
将来解体費用約300万円800~950万円

※すべて概算。実際は見積取得が前提。


補足|なぜこの修繕内容に絞ったか

  • 屋根・外壁は「致命傷が出たら対応」
  • 間取り変更・断熱改修は費用対効果が低い
  • 介護・安全・水回りを最優先

「価値を上げる修繕」ではなく「事故を防ぎ、住み切るための修繕」に限定しています。


まとめ(費用面の整理)

  • 初期修繕:約200万円
  • 毎年維持:約15万円
  • 将来解体:約300万円

合計で見ると大きく感じますが、30年スパンで分散すれば現実的な水準です。

そして何より、「どこに、なぜ、お金を使うか」を自分で選べる状態になります。

また、まだここには見えない農地管理コストや、これらを整理・維持するために現地に赴く移動コストが発生すると考えると、費用はさらに嵩む覚悟が必要でしょう。

8.現時点での位置づけ

  • 親・兄弟姉妹にはまだ共有していない
  • 方針を決定したわけではない
  • ただし、数字と時間軸を無視しない整理は行った

実家の将来について、「考え始めた段階」としての記録です。


まとめ|決めないためにも、整理しておく

実家の問題は、感情と現実が絡みやすく、後回しにされがちです。

しかし、

  • 選択肢を洗い出す
  • 制約条件を確認する
  • 数字で現実を見る

ここまで整理しておくことで、将来の話し合いの土台ができます。

これは結論ではなく、判断に向けた準備段階の整理です。

同じように遠方実家の将来に悩む人にとって、考える順序の一例になればと思います。

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