「父方はがん家系だし、母方は糖尿病家系…。でも保険ってどれくらい入ればいいんだろう?」そう感じている人、多いと思います。わたしもその一人です。
保険を考えるときにいちばん大事なのは“数字で見える化”すること。今日は「がん」と「糖尿病」に焦点を当てて、現実的な金額の目安を整理していきます。

保険見直しの第一歩!金額を知るところから始めてみましょう。
まず重視すべきは「がん保障」
ガンは、2人に1人が一生のうちに1度は診断され、約5人に1人の死亡要因といわれるほど、身近で怖い病気です。https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html#anchor1
がんは治療が長期化しやすく、仕事を休む期間も長くなるケースが多いです。治療費自体は高額療養費制度で抑えられますが、通院・食費・差額ベッド代などの実費は自己負担になります。
がん治療で実際にかかるお金(高額療養費制度を考慮した具体的試算)
| 項目 | 金額の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 医療費(高額療養費制度適用後) | 約8万円 × 3〜6か月=24〜48万円 | 年収400万円前後の人の上限額想定 |
| 通院・交通費・差額ベッド代 | 約20万円 | 長期治療・入退院を考慮 |
| 食費・日用品・家族の交通費など | 約10〜20万円 | 日常生活費増加分 |
| 先進医療・自由診療など | 0〜50万円 | 適用治療による |
| 合計目安 | 約100〜150万円 | 高額療養費制度を利用したうえでの自己負担総額 |
つまり、がん治療には少なくとも150万円程度の備えがあると安心といえます。
がん保険での給付金設定を考えるときは「100〜150万円の一時金+月5万円の収入補填」くらいが現実的なラインです。
糖尿病の備えは「長期的な治療費」と「合併症」対策
糖尿病は“長くつきあう病気”。
1か月あたりの自己負担は数千円〜1万円前後でも、年間で10万円前後の出費になります。
さらに、合併症(腎症・網膜症・神経障害など)になると人工透析や入院が必要になり、年間50〜100万円規模の出費も。
医療保険で通院特約・生活習慣病特約をカバーしておくと安心です。
公的制度で支えられる部分
がん・糖尿病いずれも、次のような制度が利用できます。
| 制度名 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 高額療養費制度 | 医療費の自己負担を一定額までに抑える | 所得に応じて上限が設定される |
| 傷病手当金 | 会社員が病気で休職した際、給与の約2/3が支給される | 最長1年6か月 |
| 医療費控除 | 年間10万円以上の医療費がかかった場合に所得控除 | 年末調整・確定申告で申請 |
これらを踏まえると、「医療費のピークは抑えられるけど、生活費は守る必要がある」という構図が見えてきます。

高額療養費制度で負担を大きく減らせる可能性がありますが、いったん自分自身で立て替える必要があります。
具体的な備えの目安
以下は、がん・糖尿病リスクを考慮した「現実的な備えの目安」です。
| リスク | 想定内容 | 備えたい金額の目安 |
|---|---|---|
| がん治療(入院+通院) | 医療費+通院費+雑費 | 150万円 |
| 収入減少(3〜6ヶ月休業) | 傷病手当金を考慮後 | 50〜80万円 |
| 糖尿病(軽症〜中等症) | 通院+薬代+交通費 | 年間12〜30万円 |
| 合計の備え目安 | がん+生活費+糖尿病治療分 | 約200〜250万円 |
つまり、200〜250万円をカバーできる保険・貯蓄があれば現実的に安心ラインです。
がん家系・糖尿病家系なら、「がん診断一時金100〜150万円」+「通院・収入補償がある保険」が良いかもしれません。
まとめ:数字で見ると「必要な備え」は意外とシンプル
がん家系・糖尿病家系というと不安が大きいですが、実際に金額を“見える化”すると、備えるべき範囲は明確になります。
- 高額療養費制度で医療費の上限はある
- それでも実費・生活費で100~250万円は必要
- 長期化する病気は「収入の補填」もセットで考える
つまり、医療費+生活費のダブル備えが安心のカギです。保険も貯蓄も「使うための準備」だと思えば、前向きに見直せます。



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